カナダのブリ ティッシュ・コロンビア州にあるバンクーバー島で1977年創業したCANADIAN SWEATER(カナディアンセーター)は、白やグレー系をベースにした、狩猟文化を反映した自然に関する文様や動物のモチーフ、幾何学的なデザイン・モ チーフを組み合わせたものが編み込まれているのが特徴で、カウチン族というインディアンの部族に由来するカウチン・セーターが有名なブランドである。

現在は、カウチン族の伝統工芸として知られているが、元は19世紀初頭にスコットランド人 からカウチン族に編み物の技術が伝えられたものが基本となっていて、その技術と、古くから伝わる芸術的な要素が融合することで、独特のデザインを持つカウ チン・セーターが誕生したそうだが、用途としては狩猟の際の作業着として用いられたため、太い毛糸で編まれ、厚地で丈夫に作られており、脂肪分を抜かない ために撥水性と防寒性も高い。

CANADIAN SWEATER(カナディアンセーター)は、先祖が1800年代後期頃から編み続けている名高いカウチン・セーターを未来に伝えていくために、年間の生産 数も限られてしまうが機械生産は行わず、今でもハンドメイドでスモールビジネスに徹しながら、時という試練に耐えられる天然の繊維を使って質の高いカンチ ン・セーターを作り出しているブランドであり、ユニークなデザインはインディアン固有の文化や神話、伝統から生まれたものであることから、彼らは古き良き デザインとともに現在も歩み続け、絶えず歴史の重みを意識しながら新しいデザインを生み出している。

彼らの願いは、手にした者がその不滅の魅力に感銘を受け、持ち主にとっては掛け替えのない秘蔵品になることを願いながら手編みで製作を行っています。

日本では、通常のウールの糸を用いたカウチン・セーターが多いが、カシミアで有名な地方で取れる限られたカシミヤを紡いで仕上げた糸を用いた物や、最近では 1950年代から1960年代に用いられていたビンテージ・ヤーンやデザインモチーフを用いたヴィンテージ・コレクションなども発表していて、世界中の ファンを魅了している。